ダニ、ペルメトリン、カナダの偽善
今年もダニの季節がやってきた。ロッキー山脈のほとんどの人にとって、マダニは年に一度の厄介者で、私たちは2、3ヶ月間悩まされる。唯一の防御策は、ズボンを靴下の中に入れ、ハイキングのたびに獣がいないか入念にチェックすることだ。しかしブリティッシュコロンビア州を含むカナダの多くの地域では、ライム病は長い間深刻な脅威であり、深刻な寄生虫ボレリア・バーグドルフェリを媒介するシカマダニはほとんど目に見えない。
ライム病が10年以上蔓延しているアメリカ北東部では、人々はペルメトリン処理した衣服で身を守ってきた。
ここ数年、シャツ、パンツ、ソックス、帽子、ゲイター、パーカー、バンダナ、ネックゲイターなど、工場で加工された製品が爆発的に市場に出回っている。しかし、カナダでは違う。
0.5%のペルメトリン・スプレーは、アメリカでは衣類の処理用に特別に作られたものを買うこともできるが、カナダでは買えない。
ペルメトリンの話
ペルメトリンは合成化学殺虫剤で、菊の花の天然抽出物のような働きをする。DEETやピカリジンのような忌避剤は昆虫を混乱させて寄せ付けないが、ペルメトリンは昆虫の神経系を攻撃して殺す。忌避剤は皮膚や衣服に塗布することで数時間の保護効果を発揮するが、ペルメトリンは皮膚ではなく衣服に塗布することで、乾燥した目に見えない無臭の保護効果を数週間から数年間発揮する。
工場で処理された衣類は、2003年から米国で市販されている。工場で処理された衣服は、70回もの洗濯、あるいは衣服の寿命まで有効であると考えられている。ペルメトリン・スプレーは購入し、どのような衣類にも塗布することができるが、保護レベルは通常6週間または6回の洗濯と記載されている。
米国環境保護庁の論文『Repellent-Treated Clothing』によれば、「衣服に含まれるペルメトリンの許容量は非常に低く、科学的研究によれば、工場でペルメトリン処理された衣服を着用することによる人体への暴露量も低い。利用可能なデータは、ペルメトリンが皮膚から吸収されにくいことを示している。"
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